本記事ではガートナー社や三菱総合研究所、経済産業省などが発表している統計情報を集めています。
RPAの必要性やDX、働き方改革の必要性を社内外に提案する時などにご活用ください。
日々更新していきますので、ぜひ、ブックマークやシェアをし、定期的にチェックしてもらえると幸いです。
経済産業省 IT人材需給に関する調査 2019
引用元:経済産業省 IT人材の育成–IT人材需給に関する調査(概要) p2
みずほ情報総研が経済産業省から調査委託され報告したもの。2019年3月発表。
2030年に79万人のIT人材が不足する!?
「2030年に79万人のIT人材が不足する」話が、SNSで話題になっていましたね。2030年のIT人材の供給予想は約113万人、つまり、約1.7倍にする施策を打たないと足りない計算です。
とはいえ、2019年3月の発表なので、コロナ禍による進化を余儀なくされた未来では、さらにIT人材の需要は高まっていると考えたほうが良いでしょう。
また、IT企業だけに頼らず、ユーザー企業内でIT人材を作る、内製化を始める動きも出ています。そのきっかけの一つとして使われるのがRPAをはじめとしたローコード開発ツールです。
特にRPAはとっつきやすさがありつつも、企画、業務整理、要件定義~運用といった、システム開発の一連の工程を経験できます。
現役の内製化トレーナーである私としては、RPAでも他ツールでも構わないので、IT人材の不足を少しでも補える社会貢献ができたらよいなと日々仕事に打ち込んでいます。
日本生産性本部 労働生産性の国際比較 2021
引用元:公益財団法人 日本生産性本部 労働生産性の国際比較 2021
毎年12月中旬ごろに発表される労働生産性のデータの1つ。日本の労働性生産性を語るなら「公益財団法人 日本生産性本部」の情報はチェックをおすすめします。
日本の労働生産性はOECD加盟38カ国中23位、49.5ドル/時間
前年(2020年)は20位だったので、さらに順位を落としています。
国際比較は、他政策の変数も大きく、フラットに比較できないので、完全に信用できるわけではありませんが、「順位が下がった」、「上位にはなり得ない」は認めざるを得ないと感じています。
現金・ハンコ文化、労働契約的な話など、まだまだ改善の余地があると思っているためです。
そこで、生産性を少しでも上げる助けになるのが、RPAです。
定常的な繰り返し業務はロボットに頼み、人間はロボットに頼めない仕事に注力する流れが出来つつあり、今後も間違いなく流れは続きます。
ロボットとうまく付き合いながら、自分たちならではの価値を世の中に提供していきたいものです。
国立社会保障・人口問題研究所 日本の将来推計人口 2017
引用元:国立社会保障・人口問題研究所–日本の将来推計人口(平成29年推計)報告書 p2
次回の「日本の将来推計人口」は、2023年前半に公表予定とのこと。
少子高齢化の日本では、IT人材だけでなく、生産年齢人口自体も当然減り続けていきます。
今の時代、技術の進歩で先が読めないなんて言われますが、人口はそうはいきません。何も対策しないと、上記のグラフ通りの確定した未来になります。
だから、働ける年齢の上限を上げる、外国人労働者を増やす、若者にお見合いさせるなど、ありとあらゆる方法で政府がテコ入れを検討しているように思います。(根本的な方法かは別として・・)
三菱総合研究所 人材供給の時系列変化 2018
引用元:三菱総合研究所 人材供給の時系列変化(2015年対比、需給コンポーネント別)
こちらも2018年のデータなので、コロナ影響(2020年1月日本上陸)が加味されていないことを留意する必要があります。
注目したいのは、点線グラフ。少子高齢化で働ける人がどんどん減る中、技術革新により、2030年に人手不足が解消しちゃっています。(人が溢れているだけで、デジタル技術に代替されない仕事は人手不足かもしれません)
グレー色の失われる雇用を支える技術の1つがRPAです。RPAに任せられる仕事はどんどん任せ、人のほうが向いている仕事は人がするようシフトしていかないと、AIやロボットに「仕事が奪われる」未来が来るのです。
きれいごとを並べてもしょうがないのです。向き合っていかねばなりません。
ガートナー ハイプ・サイクル 2020 RPAは幻滅期
引用元:ガートナー 日本における未来志向型インフラ・テクノロジのハイプ・サイクル 2020
RPAは幻滅期から啓蒙活動期に移行か
上記のハイプ・サイクルは2020年のものです。実は、翌年のハイプ・サイクル 2021でRPAは消えています。
RPA導入数や市場規模が増加傾向であることを考えると、RPAは啓蒙活動期に移行したのではと私は考えています。
矢野経済研究所 RPA市場に関する調査 2020
引用元:矢野経済研究所 RPA市場規模推移・予測
2020年段階で市場規模は伸びています。私が働いている現場の肌感覚としても、同じです。とはいえ、急激な伸びはもうなく、ゆるやかに増加(既存の顧客はライセンス数増加、新規がじわじわ増加)の雰囲気です。
また、開発案件と同じくらい、内製化支援の引合を頂く機会が増えたと思います。自働化による人件費削減効果だけでなく、RPAをきっかけにしたデジタル人材育成を狙ったものだと考えています。
MM総研 RPA国内利用動向調査 2021
引用元:MM総研 RPA国内利用動向調査 2021
2021年2月に発表されたグラフ。増加傾向ですね。
私も増加傾向は続くと思っています。理由は以下のとおりです。
- コロナによる在宅環境整備のIT投資が落ち着いてきた
- 安価に、より使いやすくなってきた
- 付き合い方がわかり、再評価が進んだ(システムをつなぐ価値、デジタル人材のきっかけ作り)
ガートナー RPA マジック・クアドラント 2021
引用元:Gartner Magic Quadrant for Robotic Process Automation
ガートナー RPA マジック・クアドラント 2021年7月です。
UiPathが3年連続LEADERSのポジションにいます。
一方で、2020年、VISIONARIESにいたMicrosoftが急激に追い上げており、LEADERSになりました。
現場でも、2022年6月時点では、MicrosoftのPower Platform関連の引合は多く、同じ文脈で、RPA機能であるPower Automate Desktopにも注目が集まっています。
RPA業界を激震させた、2021年3月のMicrosoftの発表「Windows10ユーザーはPower Automate Desktop無償」、これが本当に大きなムーブメントを起こしたと感じています。
内閣官房 デジタル田園都市国家構想実現会議 資料
内閣官房 デジタル田園都市国家構想実現会議 第三回 デジタル田園都市国家構想担当大臣 若宮大臣の資料資料
岸田総理の看板政策の1つ「デジタル田園都市国家構想」の中で議論されている項目の1つ。デジタル推進人材を年間45万人育成していくことを表したもの。
2024年度末までにデジタル人材 230万人育成
RPAに携わる方は意識しておいた方が良い政策の1つです。理由は、RPAを1つのきっかけとして、デジタル推進人材を作ろうとする企業も私の感覚としてよく聞くためです。
岸田総理が発表した新しい資本主義でも、話題にされていて、しっかり実行計画に入っていますので、この流れは止まりません。
おわりに
RPAの需要や魅力が数字から読み取れましたでしょうか。
今後も有益なデータが世間で公表されるたびに更新していきますので、
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